農学部植物生産環境科学科の稲葉靖子准教授とかずさDNA研究所は、国内に記録されているザゼンソウとヒメザゼンソウの分布情報と環境データを突き合わせることで、発熱するザゼンソウの方が、発熱しないヒメザゼンソウより雪深い地域に生育すること、2万年前の最終氷期にはザゼンソウはすでに現在に近い分布を示していたことを明らかにしました! 本研究の成果は、発熱する植物としない植物の異なる生存戦略を解き明かすための重要な手がかりとなります。 本研究成果は、2023年7月15日(土)に国際学術雑誌Ecology and Evolutionにおいて、オンライン公開されました。
【原論文情報】 論文タイトル: Potential contribution of floral thermogenesis to cold adaptation, distribution pattern, and population structure of thermogenic and non/slightly thermogenic Symplocarpus species. 著者:Mitsuhiko P. Sato, Ayumi Matsuo, Koichi Otsuka, Kohei Takenaka Takano, Masayuki Maki, Kunihiro Okano, Yoshihisa Suyama, Yasuko Ito-Inaba 掲載誌:Ecology and Evolution 13:e10319 DOI:https://doi.org/10.1002/ece3.10319